毎日使うものだからこそ、妥協せずに選びたいキッチン道具の一つでもある包丁。

種類も豊富な上、値段もピンキリでどれを選んでいいのかわからない…という人も多いのではないでしょうか。 奥が深〜い包丁ですが、今回は料理初心者でも使いやすい包丁の選び方のポイントを紹介します 。

1本で済ますなら｢三徳包丁｣か｢牛刀｣を選ぼう

1つ目のポイントは包丁で何を切るのか､目的で選ぶということ｡何にでも使える包丁が１本あればいいという方は｢三徳包丁｣か｢牛刀｣がオススメ。

料理をこれから始めたいという方には、牛刀よりも少し刃渡りが短く、刃の先端が丸くカーブしている三徳包丁が使いやすいでしょう。 三徳包丁は、刃がまな板と並行になる部分が多いので、野菜をカットしやすい形状となっています。また、精肉や魚の切り身を食べやすい大きさにカットする程度であれば、問題なく切ることができます。

大きめのブロック肉や尾頭付きの魚をさばく機会がある人は刃の先端が尖っている牛刀を選ぶと、使用する食材の幅が広がりワンランク上の料理を楽しむことができます。牛刀の尖った先端を使用して肉の筋や皮を取り除いたり、刃元で硬い食材を切ることもできます。ただ、重量感があり刃渡りが長いので、しっかりとした広さの作業スペースが必要です。

2本目の購入を考えている方はぜひペティナイフを。刃渡り15cm以下の小さい包丁を１本持っていると、果物やチーズなどをカットするときにサッと取り出して使え、とっても便利です。

その際、刃がギザギザしているタイプのものを選ぶとトマトやパンなどの柔らかい食品を潰さずにカットできますよ。

刃渡りはまな板の大きさに合わせる

2つ目のポイントは 包丁の刃の長さ（刃渡り）｡刃渡りは手持ちのまな板のサイズや作業スペースにあわせて購入しましょう。まな板から大きく包丁の刃がはみ出ていると、刃が安定せず使いにくくなってしまいます。

ペティナイフは15cm程度、三徳包丁は17cm程度、牛刀は21cm程度のものが使いやすくオススメです。

洗いやすいオールステンレスがおすすめ

3つ目のポイントは材質｡包丁の材質は普段のお手入れや切れ味に関わってきます。

料理をこれから始めたいという人や忙しい人には錆びにくくお手入れがしやすいステンレス製がオススメ。専用の研ぎ器（シャープナー）をひとつ持っておくと、切れ味が落ちてきたときにも安心です。

鋼（はがね）の包丁は切れ味や耐久性が抜群ですが、錆びやすいため日頃からのお手入れが大事になってきます。お手入れがしやすいステンレスと鋼（はがね）の切れ味の両方を兼ね備えた｢ステンレス複合材｣の包丁もありますが、値段は少々お高め。

人気のセラミック製の包丁は軽量で柔らかいものを切るのが得意ですが、硬いものをカットすると欠けてしまう場合があるので注意が必要です。

また、刃と柄が一体型になったオールステンレスの包丁はスタイリッシュで洗いやすく、清潔に保つことができますよ。

初心者は手頃なものでOK

4つ目のポイントは予算｡

ズバリ、包丁は値段で切れ味が変わってきます。｢値段が高いもの＝品質が良い、よく切れる｣といっても過言ではありません。

100円ショップで売っている包丁もキャンプやBBQなどでちょっとだけ使いたいというときには便利ですが、品質の良いものを選ぶと料理の幅がグッと広がり、長期間愛用ができます。 初めて購入する三徳包丁であれば3,000円～6,000円ほどの包丁がオススメです。

お気に入りの包丁を見つけよう

使う包丁によって料理の効率や仕上がりもグンと変わります。お気に入りの包丁をみつけて、料理を楽しんでくださいね。

Photo: 渡辺文芽